カオナシ

iva

2025年03月16日 08:11

ジブリ作品「千(せん)と千尋(ちひろ)の神隠し」の中に
「ハク」という少年(龍)が出てくる。「ハク」は本名
「ニギハヤミコハクヌシ」というようだ。コハク川は、
現在埋立られてマンションの下。彼は本来の名前を
隠されている。
湯婆婆(ゆばあば)から封印された名前を口にした瞬間、
人間の姿がウロコで覆われた龍に変身し空を
飛ぶシーンは痛快である。
千尋も本当の名前を封印され、湯婆婆の双子の
姉妹である銭婆
(ぜにぃば)に魔法をといてもらってようやくブタになった
両親を救助できる。ここに出演の「カオナシ」は、英語で
ノーフェイスというらしい。自分の声もないので、
相手が欲しがる金などで相手が関心を持った
瞬間飲み込み、その声・話し方で話すのだ。
金は力があるから、湯屋のほとんどの人を飲み肥大化する。
一番関心を引きたい千から無視されて、
すべて飲み込んだ人を吐き、元のカオナシに戻る。
この辺りの由縁が大人の隆盛と潮の引き様とも重なる。
行くあてのないカオナシは銭婆が引き取るという
不思議な関係。
原作は柏葉幸子さん著「霧のむこうのふしぎな町」
なのだろうが、
断られた宮崎駿が自己流にアレンジしたものを
出版社が認めたため、
ひと悶着あったようだが。

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